2025年11月19日号  2面 掲載

中山間地で「特例の類型」 人員配置緩和や包括払い検討 厚労省

2025年11月20日

厚生労働省は1110日、社会保障審議会介護保険部会を開き、2040年を見据えた介護保険制度の見直しについて議論を行った。焦点となったのは、中山間・人口減少地域での介護サービスの維持や、包括的な報酬評価の導入など。各団体や委員からは制度の簡素化と質の確保を求める声が相次いだ。

 

 

出所:厚生労働省

 

 

会議では、介護人材の確保が難しい中山間地域などで、介護サービスを安定的に提供するための「特例介護サービス類型」に新たな類型を設ける案が提案された。人員配置基準の緩和を認め、ICTの活用や事業者間の連携を条件に柔軟な運営を可能にする仕組み。これに対し、「現場の実情に即した見直しは必要だが、サービスの質の担保が大前提」などの指摘があった。都道府県が市町村の体制整備を支援する枠組みを求める意見も多かった。

 

報酬体系の見直しでは、訪問介護を出来高払いから月単位の包括払いも選択できるようにする案について議論された。「経営の安定化と事務負担の軽減につながる」との評価があった一方で、「包括化がサービスの質低下や利用制限を招くおそれがある」との懸念も示された。

 

さらに、市町村が介護事業を直接実施できる新たな仕組みも提案された。訪問介護や通所介護、ショートステイを対象とし、地域支援事業の一環として運用する構想だ。「給付から外すのは制度の根幹を揺るがす」との慎重論が相次いだ。「すでに複雑な制度をさらに細分化するのではなく、誰にでも分かるシンプルな制度が必要だ」との意見が出た。

 

この記事はいかがでしたか?
  • 大変参考になった
  • 参考になった
  • 普通
全ての記事が読める有料会員申込はこちら1ヵ月につき3件まで(一部を除く)閲覧可能な無料会員申込はこちら

関連記事



<スポンサー広告>