2026年6月10日号  13面 掲載

アームレストで肺活量増 ベッド上の食事姿勢で共同研究 シーホネンス/神戸学院大学

2026年6月13日

医療・介護用ベッドメーカーのシーホネンス(大阪市)と神戸学院大学(神戸市)作業療法学科の田代大祐講師らの研究グループは5月28日、ベッド上での食事の際に側方アームレストを用いることが、肩周辺の筋肉負担軽減や呼吸機能向上などに寄与するという共同研究の結果を発表した。

 

現在、ベッド上で座って食事をする場合には、腕の負担軽減や呼吸のしやすさなどを考え、オーバーベッドテーブルに前傾姿勢で両肘をつく「前方肘支持」の姿勢をとるケースがみられる。しかし、この姿勢は背中が丸まり顎が上るために、呼吸が浅くなるだけでなく食事中の誤嚥リスクが高まる可能性が指摘されていた。

 

 

 

両者の発表の様子

 

 

今回の共同研究は、健常な若者40名を被験者とし、①支持なし、②前方肘支持、③側方アームレストでの支持、の3つの体勢でベッド上で模擬食事動作をとってもらい、筋肉の硬さや肺活量、主観的な快適さなど、さまざまな項目を比較・評価した。側方アームレストはシーホネンス製品を使用。

 

その結果、③は①に比べて背中の丸まりを軽減し、②に比べて過度な首の反りを防ぐことが判明。また、③は①や②に比べて僧帽筋上部や三角筋中部の過度な緊張が低下し、肩周りへの負担が軽減されることが確認できた。そして、それらの結果として胸郭が広がりやすくなり、肺活量の増加が確認された。

 

被験者の主観的な評価では、80.0%が③の姿勢を「最も快適」と回答した。一方で②については70.0%が「最も不快」と回答している。

 

今回の研究結果についてシーホネンスでは「前方肘支持は食事中の姿勢としては再検討する余地がある可能性が示唆された。今後、臨床現場での有効性検証を行い、医療・介護施設での新たな座位保持方法の提案や、人間工学に基づいたベッド周辺機器の開発・改良などにつなげていきたい」としている。

 

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