2026年6月10日号 14面 掲載
介護旅行 周知に課題、ケアラーの7割「知らない」
家族との旅行「諦めた」4割
要介護者向け旅行などを手掛けるReTaby (大阪市)は5月25日、「家族の介護と外出・旅行」に関する意識調査の結果を発表した。介護経験者の約4割が「家族との旅行を諦めた経験がある」と回答している。

出所:ReTaby n=434
家族一緒に旅行ニーズは根強い
調査は2026年3月にインターネットを通じて全国の20〜70代を対象に実施。434名が回答した。介護や見守りが必要な家族と同居をしている人は15.4%、同居していないが介護・見守りをしている人は31.1%と、半数弱が現在家族介護に関わっている。また、過去に介護を経験したのは15.9%。

ReTaby 坂野恵里 社長
現在介護中及び介護を経験した人に、介護離職の経験の有無を聞いたところ「実際に離職した」は14.2%、「現在検討中・検討したことがある」は28.0%となった。また「介護のために仕事を休んだ経験があるか」では、過去も含め69.2%が「ある」と回答。月に1回以上休む人も約2割おり、介護が仕事に大きな影響を与えている状況が伺える。「介護が必要な家族との旅行を検討したことがあるか」では「検討したが実現できなかった」が37.4%。「検討したことがあり、実現した」は25.6%、「検討したことはないが、関心はある」は24.2%となっているなど、実現可能かどうかは別にして、介護が必要な家族と旅行をしたいというニーズは高いといえる。
専門家の支援4割が受けず
「要介護者との旅行・外出に関するハードル」に対する回答は上記グラフの通り。要介護者本人の体力や体調以外にも、トイレ・宿泊施設などの設備面が障壁になっていることがわかる。また、要介護者との旅行・外出の際に、介護スタッフの付き添いや外出サポートサービスなどの利用経験があるのは6.0%、ケアマネジャーや医療職などに相談をしているのは12.0%にとどまる。
62.0%が家族や親族だけで対応しており、負担感の大きさが外出・旅行を気軽に行いにくい要因の1つになっている。介護職や看護師が同行してくれる外出・旅行サポートサービスについては、68.2%が「知らない」と回答しており認知度は高くない。一方、そうしたサービスについて「ぜひ利用したい」「条件が合えば利用したい」は合計で85.3%に達している。
この結果について同社坂野恵里社長は「サービスのニーズに対して存在が知られていないというギャップの大きさが浮き彫りになった。サービスの認知拡大を進め、家族での外出・旅行が楽しめる社会づくりを進めていく必要がある」とコメントしている。










