2024年2月21日号号  4面 掲載

迫る令和6年介護報酬改定 科学的介護を推進できるデイサービスへ【Rehab Cloud】

2024年3月11日

通所介護向け科学的介護ソフト「Rehab Cloud(リハブクラウド)」を2018年から展開するRehab for  JAPAN(東京都千代田区)の大久保亮社長は、業務効率化と科学的介護の両立こそが介護業界の課題解決の鍵であると明言する。リハブクラウドは介護現場で必要な計画・記録・LIFE提出を誰でも簡単に効率化できるシステム。4月にはレセプト機能を実装し、全ての業務が一元管理できるようになる。大久保社長に展望を聞いた。

 

 

Rehab for JAPAN 大久保亮社長

 

 

 

――リハブクラウド開発の源流は、大久保社長ご自身の現場経験にあります。

 

作業療法士として約10年、通所介護と訪問看護で従事した。日々、リハビリを提供しながら送迎、排泄、入浴等の介助も行った。きちんと機能訓練・リハビリを提供すれば、ご利用者は身体が動き、心が動くようになる。ご利用者が何をしたいのか、どう暮らしたいのかを紐解いていくのが介護の仕事と言える。

 

しかし実際には、書類や報告書の作成、管理業務などの間接業務によって、ご利用者のケアに十分な時間を捻出できないこともしばしばあった。「高齢者を元気にしていく」との理念に対し、ゆとりを持ってケアを提供できていない現場は多いだろう。

 

高齢者数は40年にピークを迎えるが、介護人材の流出は歯止めがかからない状況。厚生労働省の雇用動向調査によると、22年の介護分野からの離職者は入職者を約6.3万人上回り、初の離職超過現象が起きた。介護業界は今、岐路に立っている。

 

介護DXによる業務効率化の推進と、サービスの質向上を目的とした科学的介護は、いずれか一方が実現するだけでは根本的な解決策にはならない。慢性的な人材不足において、質向上のために業務負担が増大しては意味をなさないからだ。

 

理想のケアを突き詰めるには、まずは書類業務を劇的に減らし、可処分時間をしっかり生み出すことが大切だ。ご利用者と世間話ができるようになり、それによって高齢者が元気になるという付加価値になれば、介護は大きく変わる。リハブクラウドはこれを支援するツールだと考えている。

 

 

 

――「科学的介護ソフト」と謳っています。具体的な機能・特長は。

 

アセスメント・計画書から各種加算の帳票を網羅している。単に計画・記録をペーパーレス化するのではなく、科学的介護の実現や売上アップに活かせるよう、機能訓練や、コミュニケーションなど直接業務に踏み込んだ仕様にしているのが特長だ。

 

なかでも、個別機能訓練加算やADL維持等加算など、LIFE提出や自立支援・重度化防止に資する加算については、リハ職以外の職員が管理する場合や初めて加算取得に取組む事業所でも簡便に運用できる工夫を施している。

 

例えば、機能訓練のマニュアル画像・動画は、リハ職ではない看護師等でも、一人ひとりの生活課題に応じた機能訓練の指導を助ける。ADLや身体状況に応じた利用者のグルーピング、自動振り分け機能や、予後予測をナビゲーションするシステムも実装している。身体機能やADLの変化はデータで可視化でき、PDCAサイクルも回しやすい。

 

科学的介護とは、ご利用者個々の自立支援・重度化防止へデータを活用することであり、適切なケアを誰でも持続的に提供していくことに尽きる。サービスの質向上はまさに科学的介護の役割と言える。

 

 

――導入状況は。

 

これまでに累計2,000事業所にお使いいただき、個別機能訓練加算の計画書作成枚数は60万枚を超える。ADL維持等加算は利用事業所の3割が算定している。

 

また、神奈川県川崎市などと共同で行った実証では、身体機能向上の効果とあわせて記録業務において60%の文字数削減にも至った。さらに、社会変革推進財団(SIIF)の協力のもと、約300名の要介護者を対象に1年間の生活自立度の向上調査も実施し、一般的には加齢とともに身体機能は落ちると思われていたが、向上するという結果が出でいる。

 

 

−− 介護ソフトとしては後発ですが、4月からはレセプト機能が追加されます。目玉はサービス提供票の予定と実績をワンボタンで一括作成できることだそうですね。

 

これにより、予定入力から請求までのルーティン業務が効率化され、請求担当者の月末業務が大幅に軽減できるだろう。具体的には、サービス提供票のワンクリック作成機能や、タブレット記録からの実績反映の自動化機能などが搭載される。

 

国保連・利用者請求や請求業務の進捗管理・日々の記録・ケアマネやご利用者、ご家族への報告もスムーズに行うことができるようになる。口座振替については決済代行会社と共同で、振替手数料80円と業界最安値を実現する。

 

 

――24年介護報酬改定が迫っています。

 

要介護高齢者が増加する中、介護業界全体として、サービスの質向上が社会からより問われるようになる。ケアの専門性を高めつつ、人材不足にも対応しながら介護経営をしていかなくてはならない。

 

ご利用者の生活をより良くすることは我々が目指すべきところ。現場職員の皆さんがそれを支援するための土台づくりとしてリハブクラウドを活用し、「科学的介護の時代」を一緒に攻略していただきたい。

 

 

 

 

記録時間が減り、利用者との会話が増

 

千葉県東金市の「マーチン介護サービス東金」はリハビリ特化・半日型の通所介護。マシンやレッドコード、ケアトランポリンなどのリハビリ機器が充実する。昨年5月にリハビリ支援ソフト「リハプラン」を導入し、翌月にはタブレット記録アプリ「デイリー」も取り入れた。

 

 

午前・午後2回転のリハ特化型デイ

 

 

デイリーは介助や機能訓練、バイタル測定の結果をタブレット端末で記録・共有、現場業務の効率化を促す。「画面が視覚的に理解しやすく、操作に迷いません。タップ操作の手軽さに『パソコン苦手組』が感動したほどです」と機能訓練を担当する柔道整復師・関彩加さんは説明する。

 

以前は他社の介護ソフトをパソコン2台で運用していたが、型が古くソフト環境に馴染まなかった上に、11台ではないため記録業務が滞ることも。バイタルの数値などは手書きしたものをパソコンへ入力する2度手間も発生していた。

 

「再検査が必要な場合はメモ用紙に『再検査』と書いていたのですが、再検査を行ったかどうかの確認漏れもありました」と関さん。デイリー導入後は、検査の進捗や再検査の必要性を画面で確認。測定したその場で入力ができるので、記録の後回しがなくなった。

 

 

手元のタブレットで随時記録が可能に

 

 

また、機能訓練計画書は「一括コピー機能」を用いれば実施時間の変更や特記事項の追加のみで作成が完了できることも多く、作成時間の大幅な短縮に。「時間に余裕が生まれ、身体機能の知識が豊富な看護師も機能訓練に加わることができるようになりました。各専門職の目線で新たな気づきが得られ、利用者へフィードバックする機会も増えました」(関さん)。何より、捻出した時間で利用者との会話やレクなどに、率先して動く職員が増えたことが大きな成果だと話す。

 

利用者が欠席した場合の振替日の調整もタッチ操作で簡便。急な対応への心理的なハードルを下げる効果もあり、稼働率の維持・向上にもつながっているそうだ。

 

 

「事業所全体で余裕を持った介護ができつつある」と関さん(後列左端)

 

 

株式会社Rehab for JAPAN TEL 050-5497-5155
リハブクラウド      https://rehab.cloud/   
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