2026年8月12日号  2面 掲載

厚労省 有料老人ホーム登録制の具体化へ議論開始

2026年8月14日

厚生労働省は7月29日、「有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会」の第8回会合を開催し、有料老人ホーム登録制の具体化に向けた議論を行った。登録基準や対象となるホームの範囲などについて整理し、秋頃を目途に社会保障審議会介護保険部会へ報告する方針だ。

 

今年6月25日に公布された「社会福祉法等の一部を改正する法律」により、有料老人ホームを対象とした「新たな登録制度」の創設が決定した。いわゆる「囲い込み」の是正に向け、情報の透明性向上や、ケアプラン、介護サービスの独立性を確保することが目的となる。

 

 

<9月16日 第3回 介護経営者カンファレンス [A会場-1]10:00~11:00>

「登録制導入と今後の動きは?」

 

高齢者住まい及び介護政策の動向 

~医療有料老人ホームに係る制度改正について~

厚生労働省 老健局 濵本健司 高齢者支援課長

 

主催:高齢者住宅新聞

 

 

事業所負担に配慮も

 

厚労省は制度具体化に向けた論点として、

▽登録基準

▽登録事務

▽対象となるホームの範囲

▽入居者紹介事業者の優良認定制度

――の4点を提示した。

 

登録基準については、特定施設入居者生活介護やサービス付き高齢者向け住宅との均衡に配慮しながら、介護・医療ニーズへの対応や、夜間の火災・災害など緊急時対応を想定した基準を設ける必要があるとの方向性が示された。

 

登録事務については、登録制への円滑な移行と事務負担の軽減を図る。登録システムの構築にあたっては、サ高住情報提供システムと同様に、システム上で登録申請(届出)、審査、情報公表までを完結できる仕組みを検討していく。自治体においては、有料老人ホームなど高齢者向け住まいの位置づけを明確化した上で、第10期介護保険事業(支援)計画に反映し、まちづくりと連動させることを目指す。

 

また、優良認定制度の具体的な制度設計については、透明性が高い公正・中立な仕組みとするために、有料老人ホーム事業者、入居者紹介事業者、有識者等公益代表による三者協議の場において検討を進める。

 

 

中重度化が顕著看護職員配置を

 

厚労省の資料によると、25年度時点で住宅型有料老人ホームでは、要介護度3以上の入居者が全体の約56%、医療処置を要する人が入居者総数の13.4%を占めるなど、中重度化が進んでいる。一方で、専従の看護職員を配置している住宅型有老は20.3%にとどまる。

 

田母神裕美委員(公益社団法人日本看護協会常任理事)は、こうした実態を踏まえ、「介護および看護職員の最低限の人員配置を明示すべき」と主張した。その上で、「現に入居している中重度の要介護者などの数に応じた人員配置を検討する必要がある」とした。

 

また、特定施設の「入居継続支援加算」や介護医療院の基本報酬、訪問看護の別表第7・別表第8に定められている医療ニーズの高い状態や疾病などを参考に対象範囲を整理するなど、制度の枠組みについて検討を求めた。

 

 

 

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