2026年9月16日号 12面 掲載
介護記録、音声入力に対応 AIが発話内容を自動修正/日立システムズ
日立システムズ(東京都品川区)は8月31日、介護記録システム「福祉の森」にAI音声入力機能を追加した。同機能は、ボイット(同渋谷区)が提供するAI搭載インカム「VOYT CONNECT」との連携により実現。発話の「言い間違い」や「言葉のゆらぎ」に対応し、自然な会話に近い形で音声入力が行える。
VOYT CONNECTは、発話内容を音声ファイルとして録音、自動でテキスト化・保存し、後から振り返ることができる。合成音声による同時通訳機能も備え、外国人スタッフとも言語の壁を越えて会話できる。また、音声メモを記録用に自動整理・要約することで、入力業務の負担軽減にもつなげる。
今回追加したAI音声入力機能では、同インカムを通じて発話した内容の「言い間違い」や発話表現による「言葉のゆらぎ」をAIが自動で修正する。さらに、記録に不足している情報を補完することで、自然な会話に近い発話から記録を作成できる。日本語を母語としない外国人スタッフにとっても音声入力のハードルが低く、現場のスタッフ全員で運用しやすいという。
「従来の音声入力システムは、決められた手順や発話方法があるため、導入しても現場で定着しないケースがあった。毎回同じように発話することは難しく、音声入力システムの開発にあたっては、発話表現の課題を解決することが最重要だと考えた」(ビジネスソリューション営業統括本部 小林秀一部長代理)

ビジネスソリューション営業統括本部 小林秀一部長代理
例えば、「血圧110の80」と発話した場合、従来の音声入力システムでは、上の血圧と下の血圧の数値を正しく判別できないケースがあった。今回のシステムでは、AIが発話内容を文脈に応じて自動修正し、適切な形式で記録する。また、「血中酸素濃度」は「サチュレーション」や「Sp O2」など複数の表現があるが、どの言葉を使って発話しても、記録上は統一した内容に修正できる。言い間違いや言い換えなども全てとは言えないものの、AIによって適切に処理され、記録入力が可能になるという。

システムイメージ
利用者名や体温、血圧など必要な情報を発話すれば、接続詞など細かな表現を気にすることなく記録できる。現場スタッフが普段の会話に近い感覚で入力できるため、音声入力の定着や記録業務の効率化が期待される。「福祉の森を通じて、外国人スタッフを含む幅広い世代の方々がより働きやすく使いやすいシステムや環境を提供していきたい」(小林部長代理)










