2026年8月19日号  32面 掲載

介護給付費分科会「有老登録制」議論、保険者の機能拡大も

2026年8月23日

厚生労働省は8月5日、社会保障審議会介護給付費分科会を開催。新たに登録制度が導入される高齢者住まいについて現状と課題を整理。有料老人ホーム入居者が地域につながるための支援である地域生活相談や登録施設介護(予防)支援などについて、委員らが意見交換を行った。

 

有老登録制は6月に改正法が公布され、2年以内に施行、その後最大1年6ヵ月の経過措置を経て本格的な施行となる。登録を受けた住宅型有老では、登録施設介護(予防)支援事業者がケアプランの作成や介護サービスの調整を行う。実際の必要量よりも過剰なサービス提供を行う、いわゆる〝囲い込み〟を抑制する狙い。

 

<9月16日 第3回 介護経営者カンファレンス [A会場-1]10:00~11:00>

「登録制導入と今後の動きは?」

 

高齢者住まい及び介護政策の動向 ~医療有料老人ホームに係る制度改正について~

厚生労働省 老健局 濵本健司 高齢者支援課長

 

主催:高齢者住宅新聞

 

 

 

 

老健事業の調査では、同一建物居住者へのサービス提供割合が大きくなるにつれ、訪問件数が増加し、移動時間・距離が短くなる傾向があった。

 

外付けサービスについて「本人の希望に合致しない場合に大きな問題となる。満足度など実態を持続的に確認する方策として、第三者による定期評価の義務付けを検討してはどうか」と、田中志子委員(一般社団法人日本慢性期医療協会常任理事)は指摘。

 

「訪問リハビリなど医療系サービスの利用が極めて少ないという事実は、入居者にとって本当に必要なサービスが選ばれているのかという重要な問いを投げかけている」と、東憲太郎委員(公益社団法人全国老人保健施設協会会長)は話す。

 

「保険者が機能しなければ介護保険制度も機能しない。自治体が不適切サービスを指導・監査すべき保険者の役割を発揮できるような仕組みを検討してはどうか」(松田晋哉委員・福岡国際医療福祉大学学長)と、保険者機能の強化について言及する意見もみられた。

 

また、登録施設介護(予防)支援事業者が地域生活相談を行う点について、制度による現場への影響を懸念する声も上がった。ホーム内にとどまりがちな入居者へ地域活動への参加などを支援し、地域社会とのつながりを維持する目的がある。

 

小泉立志委員(公益社団法人全国老人福祉施設協議会副会長)は「具体的な支援内容が不明確」と、ケアマネジャーの実質的な業務負担増となることを危惧。「利用者負担金の徴収業務が本来のケアマネジメント業務を圧迫しかねない。具体的な負担軽減策を求める」(小泉委員)とした。報酬の設定については、「現行の居宅介護支援に準じたものになるよう配慮を」と、濵田和則委員(一般社団法人日本介護支援専門員協会副会長)が求めた。

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