2026年9月23日号 1面 掲載
ケアプランデータ連携システム、利用急伸 1月には介護情報基盤へ統合へ
ケアプランデータ連携システムが2027年1月を目途に、介護情報基盤の「介護保険資格確認等WEBサービス(介護WEBサービス)」へ統合される。現行アプリと介護WEBサービス間ではデータのやり取りができないため、原則として一斉切り替えとなる。厚生労働省の担当者は「コンタクトセンターが混み合う前に、年内に準備・登録を済ませてほしい」と呼びかけている。

厚生労働省 北川美歩介護業務改革推進官
ケアプランデータ連携システムは23年度に稼働を開始した。居宅介護支援事業所と介護サービス事業所の間で交わされるケアプランを電子的に共有できる仕組みで、厚労省の試算では、作業時間を月52.4時間から18.1時間へ約3分の1に、経費を月13.4万円から6.7万円へと約2分の1に削減できるとされる。
ケアプランデータ連携システムの導入率は26年8月末時点で55.6%に達し、50%の大台を突破した。25年1月末時点の4.8%から急伸した背景について老健局高齢者支援課介護業務改革推進官の北川美歩氏は「処遇改善加算の特例要件になったことが一番大きい」と説明した。

一方、導入率は地域間で差がある。伴走支援を実施したモデル地域では支援なしの地域と比べて活用率に10ポイント以上の開きがあったという。全国でも高い水準を維持している県は、70%を超えている。北川氏は「介護生産性向上総合相談センターが積極的に普及活動を行っていることが一因」と述べ、地域における旗振り役の存在と自治体の連携力が普及率に影響すると指摘した。また、「取引先の3割を超えて利用が広がらないと利便性を実感しにくい」との現場の声を紹介したうえで、「50%を超えた現在は、省力化の効果を実感している事業所が増えたのではないか。今後、一層普及速度が加速していくだろう」との認識を示した。
一斉に切り替え 情報移行は不要
27年1月の統合後、ケアプランデータ連携システムは介護WEBサービスの一機能として組み込まれる。現行のアプリ版と新サービスの間ではデータのやり取りができないため、基本的に一斉切り替えとなる。「アプリ版はサービス終了という理解で良い」と北川氏は説明する。なお、現行システムはデータを蓄積する仕組みではないため、移行に際してデータ移行作業は発生しない。

運用コスト無償に 現システムは終了
移行後は、データのダウンロードが何度でも可能になるほか、複数端末での利用や、パスワードのワンタイム認証対応など操作性が向上する。事業所側のランニングコストは不要とする方向だ。介護情報基盤に自治体が参加していない場合でも、ケアプランデータ連携機能は利用できる。なお、移行に際しては介護事業者や医療機関向けの補助金も用意されている。
「移行日が近づくとコンタクトセンターが逼迫する可能性がある。年内の余裕があるうちに介護WEBサービスへの登録を済ませてほしい」
データ一元化へ API連携対応
統合先となる介護情報基盤は、介護保険証等情報、要介護認定情報、住宅改修費利用等情報、LIFE情報、ケアプラン情報を一元的に扱うデータベースであり、インターネットから遮断された環境に置かれている。介護WEBサービスは、資格確認を経てこのデータベースにアクセスするための入口にあたる。対象となる事業者は在宅系サービスにとどまらず、介護保険施設や居住系サービス(特定施設・グループホームなど)を含む介護事業者全体に及ぶ。ケアプランデータ連携機能に関して、介護ソフトが「API5.0」に対応した段階で、ソフト上の操作によりケアプランを介護情報基盤へ直接登録することが可能になる見込みだ。将来的には介護情報基盤を活用した医療・介護の連携拡大も想定されている。













