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高齢者施設の費用・選び方・手続きのすべて

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STEP 02

House pattern 高齢者の住まいの種類を知る

自立した人向けの高齢者施設<公共タイプ>

シルバーハウジング

ケアハウスよりもさらに低コストで入居できる、公的な賃貸住宅がシルバーハウジングです。常駐する生活援助員による生活支援サービスが受けられます。

バリアフリーの居室と生活支援サービスを提供

シルバーハウジングは、地方公共団体や都市再生機構、住宅供給公社が供給主体となる、公営の高齢者向け賃貸住宅です。高齢者が自立して生活することができるよう、居室は手すりや段差解消などバリアフリー化が施され、緊急通報システムの設置など、高齢者の安全な生活に配慮した設備が備わっています。

ライフサポートアドバイザーによる支援が特徴

シルバーハウジングの大きな特徴となっているのが、生活援助員(ライフサポートアドバイザー:LSA)による生活支援です。LSAは住宅内に平日は日中常駐し、安否確認や緊急時対応等のサービスを提供します。また無料で、入居者の生活に関するさまざまな相談にのります。ここで注意したいのが、LSAは介護をするための職員ではないという点です。このためLSAは、介護サービスの提供は行いません。介護サービスが必要な場合は、一般住宅と同様に入居者が個別に近隣の介護サービス事業者と契約することが必要となります。

ケアハウスよりもサービスが少ない分、安い費用での入居が可能

この住まいは、国土交通省と厚生労働省による、「シルバーハウジング・プロジェクト」に基づいて供給されるものです。入居対象となるのは原則として60歳以上の高齢者または夫婦のどちらかが60歳以上で、所得制限のほか、持ち家がある場合は入居することができません。シルバーハウジングは「自分で身の回りの世話ができる人」が対象の住宅なので、常時の家事支援や介護や医療に関するサポートがないことは理解しておきましょう。

サービス要員が少なく、食事などのサービスもない分、入居費用が安いことも特徴で、敷金は0~数十万円、食費を含まない月額の費用は1~10万円と、負担の少ない費用で入居することが可能です。

ニーズはあるが、数は増えていない

費用負担が少なく、バリアフリーや生活相談、緊急時の連絡など、高齢者の安全な暮らしに配慮したシルバーハウジングは、住宅の費用を抑えたい自立高齢者には最適です。しかし、シルバーハウジングの魅力である割安な家賃(家賃減免)や生活支援サービスのコストは、公的な補助で賄われています。このため、国や自治体の社会保障財源がひっ迫していることから、シルバーハウジングの数はなかなか増えていないのが現状です。

シルバーハウジングの特徴

根拠法 公営住宅法
運営主体 地方公共団体・都市再生機構、住宅供給公社
入居対象 自立~要介護(軽度)
年齢 60歳以上
介護サービス 外部利用
医療処置 不可
看取り 不可
入居金 10 ~ 30 万円
月額料金の目安 4 ~ 13 万円