
高齢者住宅には要介護者向けと自立した人向け
高齢者の住まいには、「公共タイプ」や「民間タイプ」という区別のほかに、「要介護者向け」と「自立した人向け」という、入居対象による分類もあります。
要介護者向けの高齢者住宅
高齢者の住まいは「公共タイプ」と「民間タイプ」に分類できますが、もうひとつ、的確な住まい選びのために知っておきたい分類として、「要介護者向け」と「自立した人向け」の、2つのタイプがあります。
要介護者向けの高齢者住宅は、日常生活の中で専門的な介護が必要な人向けの施設です。具体的には、介護保険制度における要介護認定を受けている人を対象にした施設と考えると良いでしょう。要介護者向けの公共タイプ施設の代表が、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院(介護療養型医療施設)の、いわゆる「介護保険施設」です。これらに加え、一部のケアハウスも、要介護者向けの公共タイプ施設に含まれます。
一方で、要介護者向けの民間タイプ住宅には、要介護型の有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅、認知症グループホームがあります。
自立した人向けの高齢者住宅
自立した人向けの高齢者住宅は、「自立」という言葉が示すように、介助や介護を必要としない元気な高齢者向けの住宅です。具体的には、健常な人から自分の身の回りのことができる軽度な要介護の人までを入居対象としているところが多く、高齢者の住まいとしてより快適で安全となるように、一般的な住宅に比べるとバリアフリーに十分な配慮がなされていたり、安否確認や食事のサービス、生活相談など、高齢者の日常生活に関する支援やサービスが用意されているのが特徴です。
さらに、軽度な要介護状態まで暮らせるタイプから、将来の重度な介護や看取りまで対応できるところまで、サービスや設備もさまざまです。
4つのタイプの高齢者の住まい

出典:岡本弘子『高齢者施設の費用・選び方・手続きのすべて』ナツメ社
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