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STEP 02

House pattern 高齢者の住まいの種類を知る

住まいごとの介護サービス・医療支援の違い

高齢者の住まいでは、さまざまな介護サービスや医療支援が受けられます。
ただし、その規定は住まいの種類ごとに異なり、また実態はさらにさまざまな状況となっています。

介護サービスや医療支援の実態を把握しておく

高齢者の住まいについては、公共タイプの施設でも民間タイプの住宅でも、介護や医療についてのサービスが提供されているというイメージがあるでしょう。しかし、施設・住まいのいずれの場合でも、提供される介護サービスや医療支援については、それぞれ規定によって内容も仕組みも異なります。特に民間タイプの住宅については、その仕組みは複雑でわかりにくいので、提供される介護サービスや医療的な支援について、提供の実態をつかんでおくことが肝心です。

施設や住宅ごとに実態が異なる介護サービスや医療支援

有料老人ホームで提供される介護サービスは、介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームで異なります(健康型有料老人ホームでは、介護サービスの提供はありません)。サービス付き高齢者向け住宅も、実際には要介護者向けと自立者向けで、介護サービスの提供体制が異なるケースがあります。たとえば、介護付き有料老人ホームは、介護保険制度における特定施設に指定されていることから、介護サービスはホームの職員が行い、包括的・連続的な介護が提供されます。これに対して住宅型老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅は、介護保険の特定施設ではないことから、介護サービスは、基本的には外部事業所利用となります。でも実態は、要介護者向けでは、併設する介護事業所の介護保険サービス+ホームの実費サービスを利用して連続的な介護を受ける形が主流となっています。

その他にも、看護師や介護スタッフの人員体制、夜間対応等の規定は、大きな違いがあります。医療機関との連携に関しても、規定があるのは、民間タイプでは有料老人ホームのみとなっています。それらについても実態を十分に理解をした上で、施設や住まい選びを進めることが大切です。

介護サービスと医療支援の実態
(民間タイプ)

介護付き有料老人ホーム

介護サービスの提供 ホームの介護保険サービス
介護保険 特定施設入居者生活介護(包括的で連続的な介護)
人員体制 管理者や生活相談員のほか、ケアマネジャー、看護師、介護スタッフなどを規定数配置
夜間対応 介護職員
医療支援 協力医療機関を必ず設定

住宅型有料老人ホーム

介護サービスの提供 外部・併設介護事業所+ホームのサービス(随時対応も行う)
介護保険 訪問看護等
人員体制 管理者・生活相談員。提供するサービスに応じた職員
夜間対応 併設事業所の介護職員またはホームのスタッフ
医療支援 協力医療機関を必ず設定

要介護者向けサービス付き高齢者向け住宅

介護サービスの提供 外部・併設介護事業所+ホームのサービス(随時対応も行う)
介護保険 訪問看護等
人員体制 管理者は配置もしくは不在。生活相談・安否確認を行う職員が日中常勤
夜間対応 併設事業所の介護職員または住宅のスタッフ
医療支援 医療機関と連携

自立者向けサービス付き高齢者向け住宅

介護サービスの提供 外部介護事業所(介護プランの時間内のみ)
介護保険 訪問看護等
人員体制 管理者は配置もしくは不在。生活相談・安否確認を行う職員が日中常勤
夜間対応 住宅のスタッフもしくは警備会社に委託
医療支援 住宅により異なる(連携のない住宅もある)

シニア向け分譲マンション(高齢者向け住宅としての規定はなし)

介護サービスの提供 外部介護事業所(介護プランの時間内のみ)
介護保険 訪問看護等
人員体制 管理人。コンシェルジュなど
夜間対応 管理人・警備員
医療支援 物件により異なる(連携のない住宅もある)