
請求金額が事前説明と違うときは?
入居後、月々支払う費用は、施設ごとに含まれるサービス内容によって異なります。利用ごとに加算されていくサービスもあるため、詳細な確認が必要です。
パンフレットの月額表示は、含まれる項目に注意
高齢者施設を探し、比較・検討する際の基本ともいえる資料請求。手元に届くパンフレットは、各施設をアピールする広告でもあり、その長所がより強調されるものです。月額料金も例外ではなく、入居の決め手となる魅力的な金額が目立つように提示されるケースも少なくありません。実際、消費生活センターなどに寄せられる苦情・相談では、介護施設でのトラブルとして「費用に関するもの」が多くみられます。
事前に「重要事項説明書」まで確認する
月額料金は入居者各人が利用するサービスによって異なります。個人のライフスタイルを基にサービスを選ぶため、料金が画一的でないのは当然で、パンフレットの月額表示は一例ととらえることが大切です。チラシやパンフレットなどの広告表示は、ガイドラインによって誤解・誤認を回避する取り組みもされていますが、細かな注釈や規定の詳細は見落としがち。面倒でも、事前に「重要事項説明書」まで確認することが必要です。また、入居後どういう生活を送りたいのかを具体的に施設に伝え、自分にとって必要な大体の費用を提示してもらうと良いでしょう。
必要に応じてサービスの見直しも
事前の確認で利用サービスの項目や金額に納得しても、入居してから思ったより請求金額が高いと感じたり、先々の支払いが不安になるような場合は、施設に対して、率直なところを相談してみましょう。大切なのは、請求の項目や単価を把握すること。施設からの請求金額の明細をチェックし、利用しているサービスが本当に必要なものか、その利用回数が適切かなどを検討します。介護保険では補えないオムツ代や、その他日用品、レクリエーション参加料など、利用に応じて加算される費用もあるため、削減できる項目や出費を抑える方法がないかなど、必要に応じて専門家にアドバイスを求めるのも方法のひとつです。時間の経過とともに、個人の体調やライフスタイルは変化しますので、サービスなど定期的に見直すことも大切です。
出典:岡本弘子『高齢者施設の費用・選び方・手続きのすべて』ナツメ社
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