
入居した後にすべきこと
施設に入居をした後は、まずライフラインやローカルルールの確認を。これから先の生活を快適にするために、隣近所や隣室へのあいさつも大切です。
ライフラインや非常用設備の状態を確認する
住み替えのための住まい探しから資金の用意、家族への説明、そして実際の転居とさまざまな段階を経て、ようやく高齢者施設へ入居を済ませたら、これから始まる生活のためにやっておくべきことがあります。
まずは、これからの暮らしに欠かすことのできないライフラインの状態を確認しておきましょう。居室の水道やトイレ、照明や電源などについて、すべてが正常に使えるかを確認します。何か不具合があれば、施設の管理者や事業者へ連絡をし、不具合の状態を伝えて修繕してもらわなければなりません。入居後ある程度日数が経ってから不具合の連絡をすると、責任の所在があいまいになってしまいますので、最初に確認をして不具合があればすぐに伝えることが大切です。
ここで見落としてはならないのが、火災報知器や緊急通報システムなどの状態。緊急コールボタンはしっかりと作動するのか、適切な状態なのかを入居直後に一度確認しておきましょう。
近隣へのあいさつがご近所トラブルを防ぐ
住み替え先の施設が、介護が必要な人向けの特別養護老人ホームでも、自立した元気なお年寄り向けのシニア向け分譲マンションでも、同じ施設で暮らす近隣の人たちとの良好なコミュニケーションは、これからの生活の質に大きな影響を与えます。
自室の両隣はもとより、同じフロアの入居者にはあいさつをしておくことがおすすめです。一般的な住まいと同じように、高齢者施設でもご近所トラブルは、コミュニケーション不足が要因であることも少なくありません。「向こう三軒両隣」へのあいさつが、後々のご近所トラブルを防ぐことにつながります。
施設のローカルルールも知っておく
一般的な集合住宅や町内など地域での生活と同じように、高齢者施設にも、それぞれの施設ごとの慣習やローカルルールがあります。特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの施設であれば施設の職員に、シニア向け分譲マンションなどでは管理人や近隣の人などに、その施設ならではのルールやちょっとしたしきたりなどについて、確認しておくことも大切です。
入居後、すぐにやるべきこと
1.ライフライン(水道・電気・ガス)が適切に通じているか
2.非常用設備(火災報知器、緊急通報システム)が適切に作動しているか
3.火災の際などの非常口や避難経路の確認
4.持ち込んだ家具等が破損していないかの確認
5.同一フロア、近隣へのあいさつ
6.施設のローカルルールやしきたりなどの確認
出典:岡本弘子『高齢者施設の費用・選び方・手続きのすべて』ナツメ社
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