
入居先を決定する
入居のための契約は対面で行われます。その際には、必要な各種の書類を準備しておき、前払金は期限までに支払うのが一般的です。
契約前に必要な手続きと書類
資料集めから施設見学、体験入居等を経て、納得のいく住み替え先が決まったら、いよいよ入居手続きとなります。施設との契約の前には、いくつかの手続きがあります。施設によって内容や名称が若干異なる場合もありますが、一般的には、まず入居する人の氏名や連絡先、入居の意思を示した「入居申込書」を提出した後、健康診断書の提出により、入居審査を受けます。そして契約時には収入証明書、住民票や戸籍謄本など、施設側が必要とする書類をそろえて提出します。その上で、施設が示す期日までに、前払金を支払います。
書類の準備と前払金の支払い
健康診断書は、医療機関によって診断から発行までに1週間以上かかる場合がありますので、できるだけ速やかに用意しておきましょう。収入証明書については、直近に行った確定申告の控えや年金振込の通帳などを用意しておきます。前払金の用意に関しては、すべて自己資金で行う場合は良いのですが、家族からの支援なども含めて支払いをする場合は、施設への支払い期限をしっかりと確認しておき、その期日に間に合うように費用を準備しておきましょう。
契約は対面で行う
契約前に必要な手続きを済ませて、契約に臨みます。施設との契約は、原則として対面で行われます。その際には、施設側から提出を求められた書類を持参し、当日、契約内容等を読み合わせた上で、署名・捺印します。なお、契約書には身元引受人や保証人の署名・捺印も必要となるので、できるだけ同席してもらいましょう。契約時には、契約書の内容に加え、改めて管理規定や重要事項説明書の内容が入居者と施設担当者との間で確認されます。
契約が終了したら、具体的な入居日について打ち合わせをします。その際には、引越にかかる時間や手間なども考えて、十分に余裕のある日程を組むようにすると良いでしょう。
なお、入居を希望する施設が満室の場合、入居の申し込みをしておいて、施設に空きが出るまで待つということも可能です。
申し込みから契約までの流れ
1.入居の申し込みを行う(申込金が必要なケースもある)
↓
2.入所の申し込みを受付(この段階で希望する居室が押さえられる)
↓
3.健康診断書の提出~施設の入居審査を受ける
↓
4.前払い金を期日までに払い込む
↓
5.契約書を取り交わす
※この時に不明な点があれば、必ず確認をすること
●契約時に必要となる書類
※施設によって異なるので、施設に確認をすること
☑ 戸籍謄本
☑ 住民票
☑ 収入証明書 など
出典:岡本弘子『高齢者施設の費用・選び方・手続きのすべて』ナツメ社
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